模倣・引用→自身の作風

先日仕事で横浜の方まで行ったので、ついでに横浜美術館の「meet the collectionーアートと人と、美術館」展を見てきた。展覧会は「WORLD:世界のかたち」「LIFE:生命のいとなみ」という2部構成で、400点あまりが、心の投影、生命観、まなざし、時間と空間、アプロプリエーション、モノとアート、視界と世界などを大テーマとした作品群に分類されていた。ギュスターヴ・モロー、マン・レイと奈良美智が同じ展示室に配置されており、キュレーターの方のクリエイティビティに唸らされた。

先々週の学科長のお話を伺って以来、「自身の絵柄」や「自身の作風」というものを常に考えるようになってきたのか、自ずから目に止まったのだろう。展覧会の中で特に面白く感じたのは、ピカソの「ヴィーナスとキューピッド(クラーナハによる)」シリーズだった。クラーナハのヴィーナスは意思の強いまなざしと未発達の身体が放つ危うい色気が特徴的だが、ピカソの解釈からはそういった「クラーナッハらしさ」は全て削ぎ落とされていたーーこれはクラーナハ作品を模倣しデフォルメすることにより自身の作風を確立させようとしたものか。…なので私も自身の絵柄(?)でクラーナハのヴィーナスの一部を描いてみた次第である。

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グラフィックデザイン科の学生として日々考えている事など

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